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童話作家・九十九耕一のブログ
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   森の冬時計

 時計が止まると、もうすぐ春がやってきます。
 その時計は、森のまん中の、大きなケヤキの木のてっぺんにあります。円い時計で、文字盤には数字の代わりに、いろんな木の実がついていました。
 初雪が降ると、この時計が動き出します。と言うのも、この時計の歯車は、雪の結晶だからです。
 初雪の日に、時計の扉を開けるのはリスの役目。舞い降りる雪は、扉に吸い込まれ、パズルみたいに、はまるべき場所へはまっていきます。そして歯車として回り出すのでした。
 すべての歯車がはまるころには、文字盤のまん中には二本のつららが伸びて、針の役割をします。さあ、今は何時何分でしょう? 時計を見てみると、ちょうど「クルミ時ドングリ分」でした。
 歯車が雪の結晶なので、寒い冬の間しか動きません。時計が止まるのは、冬の終わり。なので動物たちは「冬時計」と呼んでいました。
 歯車や針がとけ出すと、冬時計は最後の力をふりしぼり、チャイムを鳴らします。空洞の丸太をたたくような、コーン、コーンという音が森に響くと、冬眠していた動物たちが目をさまします。
 そういうわけで、この森には、春寝坊の動物は一匹もいないのです。



 このお話は、私の名刺の裏に書かれたものです。
 私の名刺の裏には、お話が載っています。ときどきお話を変えるので、コレクションしている知人もいるんですよ(笑)。
 一応、このお話の著作権は、著者である九十九耕一にあることをお断りしておきます。

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ストーリーゲート
私も執筆しています。
コルクンの本棚
プロフィール
HN:
九十九耕一
年齢:
46
性別:
男性
誕生日:
1970/10/10
職業:
童話作家
自己紹介:
童話を書くかたわら、「つくも堂まめ本舗」として豆本も作っています。
創作のこと、豆本のこと、コルク人形「コルクン族」のことなどを、こちらに書いていこうと思っています。
ブログタイトルは「どんぐりも背くらべ」。ことわざ「どんぐりの背比べ」は、なんだかあまりいい意味ではありませんが、「の」を「も」に変えたら、すごく活発で、チャレンジ精神にあふれた感じになりました。どんぐりは、元気なほうがいいですよね。
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