童話作家・九十九耕一のブログ
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『ベルサイユのばら』の記念切手が発売になったので、チラシ豆本を作ってみようと思います。
じつは『ベルばら』はけっこう好きで、宝塚の舞台を観に行ったこともあります。何組の公演かは忘れましたが、「マリー・アントワネット編」でした。席があまり良くなく、バスティーユ陥落の際の白旗が見えなかったのは残念でした。 それはさておき。 郵便局でいただいてきたチラシを2枚使います。 まずは表の、切手の部分を切り取ります。左側は白い部分をのりしろに使うので、残しておきます。 切手部分を切るときは、縁の穴を目印にして。この黒いポチポチのまん中を切るようにします。 大きく切り抜いたら、これを場面ごとに切り分けます。 切手は2枚続きで一場面となっているので、中央部分は切らずにおきます。見開きページにして作っていきます。 切り分けると、縦19mm、横37mmくらいになります。 さて、これだけでも、貼り合わせて蛇腹に折れば、「ベルばら画集」ができるのですが、それだとあまりにもカンタンで、物足りない感じがします。 そこで今回は、パソコンを使って、ちょっと手を加えることにしました。 我が家のパソコンには「フォトショップ・エレメンツ」が入っています。このソフトを使って、手を加えてみました。 まずはチラシの裏面をスキャン。 完成する豆本の、1ページの大きさは15mm×19mmになります。ですので、同じ大きさの枠を作り、各キャラクターの顔の部分にかぶせます。 この枠の中に、原作にあるセリフを書き込んだのですが、これが大仕事! 本棚の奥から『ベルサイユのばら』(文庫版全5巻)を引っ張り出し、絵に合ったセリフを探さなくてはなりません。この切手は、池田理代子さんの書き下ろしなので、まったく同じ場面はありませんが、なんとなく、それっぽい場面を探します。 見つけたセリフは、そのままだと長すぎたりしたので、少しいじりました。 縦書きで、フォントの大きさは4ポイント。読めなくては意味がないので、4ポイントくらいがギリギリかと思います。 チラシ裏面には、各絵に番号がふってあるので、その番号に合わせて、私が書き込んだセリフをご紹介。 1.「王妃という地位につけさせるために 神はわたしを生まれさせたもうたのですか」 2.「この方は生まれながらの女王…… なんという誇り高い人だ…」 3.「あの夏の日のめくるめきのなかに おまえがいた」 4.「おぼえているか あの春のたまゆらに おまえがいた」 5.「アントワネットさま…… はじめてお姿を見たときから おしたいしておりました……」 6.「アントワネットはいまこそ ほとばしるように生きております…」 7.「美しい人なのです だが……」 8.「フェルゼンの唇が……わたしを語った これで あきらめられ…る…!!」 9.「オスカルさま… なぜ女なんかにお生まれになったの……」 10.「わたしののぞみは もっとずっと高い… そのためには たとえどんなことだってするわ!」 セリフをはめ込んだら、スキャンした絵は消してしまいます。この状態でプリンタにチラシをセットし、印字すれば、絵に枠とセリフがプリントされることになります。 ただし、プリンタによって印刷方向などは違うので、一度白紙の紙にプリントし、使用するプリンタの特徴をつかみましょう。白紙の紙にプリントされたものを、チラシ裏面と重ね、透かしてみて、位置のズレを補正もしましょう。 プリントできたら、枠に合わせて切り抜いていきます。のりしろを残したいので、左側は4mmくらい、枠からはみ出すように切ります。 これまで切り抜いた絵を、ページ順に並べてみます。 今回私は、セリフを縦書きにしたので、右綴じの本ができあがります。そのことを意識して並べましょう。 できあがりのイメージは、まずチラシ表の、カラーの絵が見開きで開かれます。ページをめくると、裏面の同じ場面のモノクロページ。キャラクターの顔がクローズアップされているし、セリフも書き込まれているので、物語が浮かび上がってきます。 重要なのは並べ順。チラシの番号通りに並べると、ちょっとストーリー仕立てにならないと思います。 なので私は、左の順に並べました。 オスカルとアントワネットの出逢い→アントワネットとフェルゼンの恋→フェルゼンに寄せるオスカルの想い→ロザリーとジャンヌ→オスカルとアンドレ まったく順番を変え、セリフも自分で創作し、新しいストーリーを展開するのもおもしろいかと思います。 切り離されているパーツをつなげていきます。 最終的には1本の帯状にするのですが、長いと作業しづらいので、三つくらいに分けて接着し、それから1本にまとめてはいかがでしょうか? 1本にしたら、左端ののりしろは必要ないので切り落とします。 ボンドが乾いたら、蛇腹に折ります。カラーページ、モノクロページが、それぞれ見開きになるように。 左の写真、蛇腹折りの下に四角い紙があります。これは雑誌などから切り抜いた、薄めの紙。本体の背の補強のために貼ることにしました。本体より小さめに切ります。15mm×10mmくらい。 本体の背にボンドを塗ったら、この薄紙にもボンドを塗り、背に貼りつけます。 ここまでできたら、重しを乗せて、ボンドが乾くのを待ちましょう。 その間に表紙を作ります。 チラシの表、切手部分を切り抜いた部分の隣に描かれた、オスカルとアントワネットの絵を使います。 オスカルはギリギリ頭頂部が入るくらい、アントワネットは花の髪飾りのところで切ります。 切り込みを入れたところを基準に、21mmの幅で絵を切り取ります。 オスカルは表紙、アントワネットは裏表紙として使います。もちろん、好みで入れ替えてもけっこうですが、今回はオスカルの表紙で作業を進めます。 オスカルの絵は、左から、折り返し、表紙、背表紙、のりしろ、といったパーツが合わさったもの、とお考えください。このパーツの長さは、折り返し・10mm+表紙・16mm+背表紙・4mm+のりしろ・5mm、という状態です。 アントワネットは、裏表紙・16mm+折り返し10mm。 これを貼り合わせ、折り返し部分の裏側にもボンドを塗り、折って接着します。 できあがった表紙と本体を接着したら、「ベルばら」切手のチラシ豆本の完成! けっこうちっちゃいです。 ちょっと説明がわからない部分もあるかもしれません。 以前ご紹介した「チラシ豆本『ピーター・ラビット』編もご参考になさってください。 http://tsukumodo.blog.shinobi.jp/Entry/64/ これさえあれば、気分はいつでもフランス革命! シトワイヤン! いざ、バスティーユへ! PR |
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私も執筆しています。
コルクンの本棚
プロフィール
HN:
九十九耕一
年齢:
54
性別:
男性
誕生日:
1970/10/10
職業:
童話作家
自己紹介:
童話を書くかたわら、「つくも堂まめ本舗」として豆本も作っています。
創作のこと、豆本のこと、コルク人形「コルクン族」のことなどを、こちらに書いていこうと思っています。 ブログタイトルは「どんぐりも背くらべ」。ことわざ「どんぐりの背比べ」は、なんだかあまりいい意味ではありませんが、「の」を「も」に変えたら、すごく活発で、チャレンジ精神にあふれた感じになりました。どんぐりは、元気なほうがいいですよね。
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